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】令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査」では、全国の労働者8,000人を対象に、職場におけるハラスメントの経験などを調査しています。

】令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査」では、全国の労働者8,000人を対象に、職場におけるハラスメントの経験などを調査しています。

厚生労働省が実施した「令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査」では、全国の労働者8,000人を対象に、職場におけるハラスメントの経験などを調査しています。

調査によると、過去3年間に勤務先でハラスメントを受けた経験がある人の割合は、

・パワーハラスメント 19.3%
・顧客等からの著しい迷惑行為(カスタマーハラスメント) 10.8%
・セクシュアルハラスメント 6.3%

となりました。
パワハラについては、およそ5人に1人が過去3年間に経験している計算になります。

一方、令和2年度調査では、パワハラ31.4%、セクハラ10.2%、顧客等からの著しい迷惑行為15.0%でした。

いずれも前回調査から減少しています。

【出典】厚生労働省「令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査」
厚生労働省「職場のハラスメントに関する実態調査」

「減っている」から、対策は十分なのか

被害経験の割合が減少していることは重要な変化です。
しかし、「ハラスメントを受けた人をどう救済するか」だけでなく、「なぜ、その職場でハラスメントが起きるのか」という視点も必要です。
今回の厚労省調査では、パワハラを経験した人と経験していない人では、働いている職場の特徴にも違いがあることが示されています。

たとえば、

・上司と部下のコミュニケーションが少ない/ない
・残業が多い/休暇を取りづらい
・失敗が許されない/失敗への許容度が低い
・人手が常に不足している
・従業員間に冗談、おどかし、からかいが日常的に見られる

などです。
つまり、ハラスメント対策は「言ってはいけない言葉を覚える」「加害者を出さない」といった個人への注意だけでは十分とはいえません。
日頃のコミュニケーション、業務負荷、マネジメント、職場風土など、ハラスメントが起きやすくなる背景にも目を向ける必要があります。

次回は、厚生労働省の調査から見えてきた「ハラスメントが起きやすい職場の特徴」を詳しく見ていきます。

【参考・出典】
厚生労働省「令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査」

ハラスメント対策というと、「どのような言動がパワハラになるのか」「管理職は何を言ってはいけないのか」といった“行為”に注目しがちです。

しかし、厚生労働省の「令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査」からは、もう一つ重要なことが見えてきます。

それが、「ハラスメントが起きる職場の環境」です。

パワハラを経験した人の職場に見られた特徴

厚生労働省は、勤務先でパワハラを経験した人と、経験しなかった人が回答した「職場の特徴」を比較しています。

その結果、両者の回答割合に10ポイント以上の差が見られたものとして、

・上司と部下のコミュニケーションが少ない/ない
・残業が多い/休暇を取りづらい
・業績が低下している/低調である
・ハラスメント防止規定が制定されていない
・失敗が許されない/失敗への許容度が低い
・従業員間に冗談、おどかし、からかいが日常的に見られる
・従業員の年代に偏りがある
・他部署や外部との交流が少ない
・人手が常に不足している

などが挙げられています。

【出典】厚生労働省「令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査」
厚生労働省 広報誌「厚生労働」2024年12月号

「問題のある上司」だけを見ていても防げない

ここで重要なのは、これらが「ハラスメントの原因である」と単純に断定できるわけではないということです。

一方で、パワハラを経験した人と経験していない人の間で、職場環境の認識に明確な差が見られたことには注目する必要があります。

特に、

「忙しくて部下と話す時間がない」
「失敗できないという緊張感が強い」
「慢性的に人が足りない」

といった状況は、一見するとハラスメントとは別の問題に見えます。

しかし、余裕のない職場では、指示が一方的になったり、言葉が強くなったり、相談しづらくなったりすることがあります。

また、「このくらいの冗談は普通」「昔からこういう職場だから」といった職場独自の慣習が、問題のある言動を見えにくくしている可能性もあります。

ハラスメント対策を「職場づくり」まで広げる

研修で「パワハラの定義」を学ぶことも大切です。

しかし、それだけで終わらせず、

・上司と部下が日頃から話せているか
・相談できる関係があるか
・失敗を必要以上に責める風土になっていないか
・管理職に過度な負担が集中していないか
・職場内の“当たり前”に問題がないか

といった点も確認する必要があり、風土の改革といえますね。

ハラスメント防止は、個人の言動を正すだけではなく、ハラスメントが起きにくい職場をつくる取り組みでもあります。

【参考・出典】
厚生労働省「令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査」

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